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★ TYGERS OF PAN TANG ☆ S.R. vol.345 -the emotions- * Side-B-5 [TYGERS OF PAN TANG]


TYGERS OF PAN TANG ~ Don't Take Nothing  (1981)





TYGERS OF PAN TANG ~ Love Potion No.9  (1982)
                -THE SEACHERS  (1965)




商品の詳細
(Amazon )
JOHN SYKES『PLEASE DON'T LEAVE ME』(1992)



ライナーノーツ より

NWOBHM はその凄まじいエネルギーとは裏腹に、まるで一陣の風のようにあっけなく去って行ってしまった。

だから、ノスタルジーとは言っても、その思い入れの色合いは実に漠然としている。


1979年、英国で体験した IRON MAIDEN、DEFF LEPPARD、SAXON、GIRL は氷山の一角だった。

海面下に根を張るその氷山の如く、実はそのほとんどのバンドは我々の見えない部分で呼吸していたのである。

だから、我々の知る NWOBHM は幻だったとも言える。


しかし、ここに現代ヘヴィ・メタルの出発点があったことは事実であり、それゆえに再確認しなければならない重要なテーマが山積みされている。

また、魅せられし者は迷路ゆえにその扉を開けるのである。


思えば NWOBHM はバンドとファンの間に強靭な絆を作り出し、ヘヴィ・メタル という音楽の純粋さを知らしめた、実に美しい空間でもあった。

メジャー・レーベルの多くが参入に戸惑いを感じたのは、その純粋さの価値を見い出せなかったからである。

その結果、ムーヴメントは自費出版、インディーズを活性化させ、7インチ時代の復活を刺激する。

そして、NWOBHM はマス・メディアと一線を画した、独創的な世界観を構築するのである。


パンク/ニュー・ウェイヴの台頭は、あからさまにハード・ロックを否定した。

しかし、パンク/ニュー・ウェイヴの支持者達がこぞってハード・ロックをオールド・ウェイヴと呼んだことで、逆に新世代のミュージシャン達を喚起させることになる。

つまり、NWOBHM はハード・ロックをこよなく愛する者達の、時代への反発から誕生する。

空間が密室的だったのは、それが愛することの価値を見い出した者達だけの世界だったからでもある。


時は流れ、NWOBHM は陽炎の如く揺れている。

しかし、ここにルーツを発見する者達の数は増え続けている。

彼らはそこが “聖地” であることを知っているのである。


今回の画期的なシリーズは、その “聖地” を求める世界中のヘヴィ・メタル・ファンに奉げられたものである。

メジャー・レーベルとしては唯一と言ってもいいだろう NWOBHM の理解者だったイギリスの MCA の全面協力を得て、薄暗い倉庫からマスター・テープを探し出し、幻と呼ばれたアルバムを初めてCD 化することになった。


当時のメンバーや関係者を説得してくれた、MCA のスタッフに深く感謝したい。

特に WHITE SPRIT 他、数多くのバンドに暖かい手を差し伸べ、当時、A & R として契約に奔走したスチュアート・ ワトソン氏の協力に感謝したい。


ヘヴィ・メタルを愛し続ける、すべての同胞にこのシリーズを奉げる!


    1992年 10月/伊藤政則/MASA-ITOH

          ◆

1979年、ニューキャッスルにあるインディーズのニート・レコードから MCA UK に郵送されてきたのが、タイガーズ・ オブ・パン・タンの「ドント・タッチ・ミー・ゼア」のオリジナル、ミッキー・スウィニー版だった。

我々と NWOBHM の関わりはそこから始まったのだ。


マイク・シプリー、ピーター・コリンズ、そしてクリス・タンガリーデスは、今日では世界の一流プロデューサーとして評価されており、初期の段階に彼らと仕事ができたことを光栄に思う。

この 3 人への感謝とともに、以下の人々に敬意を表したい。

デイヴ・ウッド、マフ・マーフィン、
BBC、
ゲイリー・ムーアと彼の友人フィル(「パリの散歩道」にはヴォーカルがあった方がいい)ライノット、
ジョン・サイクスと彼の父親、
この音楽の重要性と今日のメタル・バンドに及ぼした影響の大きさをいち早く認めたマサ・イトウに。

そして誰よりも、すべてを可能にしてくれた ロイ・フェザーストーン(昨年急逝した)へ。

素晴らしい思い出と、原石の輝きを秘めた才能に。


楽しんで下さい。


   スチュアート・ワトソン
   (NCA レコーズ・インターナショナル・シニア・ファイス・プレジデント)




STORM SERIES ―もくじ―
(psycho-country.blog.ss-blog.jp/2021-02-28 )
S.R. vol.345 ☆ Side-B
(psycho-country.blog.ss-blog.jp/2015-01-26-4 )


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